2018年 05月 05日
過敏性腸症候群 とは IBSともいう・・・
実は、女性にも多い 過敏性腸炎。
腸過敏症候群 とか IBS とも言います。
婦人科の患者さんにも多くみられます。 今日は その お話。
腸過敏症候群とは、腸の検査や血液検査で明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感を伴って、便秘や下痢が長く続く病気です。 日本人の10〜15%に認められ、発症年齢は20〜40代に多く、やや女性に多くみられます。 便通の状態により、便秘型、下痢型、交代型の3つに分類されますが、男性では下痢型、女性では便秘型が目立ちます。 次の(1)から(3)に当てはまれば、腸過敏症候群の可能性が高いと言えます。
(1)腹痛などの症状が排便により軽快する、
(2)症状の有無によって排便頻度に変化がある、
(3)症状の有無によって便の状態に変化がある。
腸過敏症候群では、長期に症状が持続している人が多く存在し、調査によると50%を超える人に毎日症状が表れていると言われています。 命に関わることはないが、経過が長く完全に治ることが少ないという特徴があります。 腸過敏症候群の症状は、下痢型、便秘型、交代型に分けられますが、以下に挙げたように原因は多様です。
A) 生活習慣および環境因子
・ストレス
・概日リズムの破綻
・運動不足
B) 消化管機能低下
・膵外分泌不全
・腸管の軽度な炎症
・腸粘膜透過性亢進
・胆汁酸吸収不良
・慢性便秘
・腸内細菌叢の乱れ(ディスバイオーシス)
・小腸内細菌異常増殖
C) 栄養要因
・炭水化物不耐症
・食物過敏症
・非セリアック性グルテン過敏症
・ニッケル関連腸粘膜炎
・ビタミンD欠乏
多様の原因を精査することは困難ですが、欧米で既に行われている数十項目の便を用いた検査で、原因を絞り込むことが可能です。 この検査を便総合検査と言います。 便総合検査にて原因を絞り込むことにより、適切な生活改善や腸内環境改善を行うことができるために症状が緩和できることになります。
*便総合検査は自由診療にて行います。実は月経不順や 頑固な不正出血 あるいは 頑固なカンジダ膣炎なども合併していることが多くて、腸をなおして婦人科疾患もなおる という経験もあります。