2016年 12月 21日
今朝のグッドモーニング(テレ朝)でやっていたフードアレルギーとは?
一般的に食物アレルギーとして知られているのは、IgE抗体による「即時型」の食物アレルギーですが、
今回お話ししたいのは 遅延型フードアレルギーと言って 肥満にも影響する可能性があるものなのです。
食べ物を経口摂取した時に、その食べ物に対するアレルギー反応が生じることがあります。多くは食べ物を摂取して数分から1時間以内にじんま疹や腹痛などの症状が出る即時型ですが、
★数時間から2日間経過して症状がみられる遅延型があります。
近年、我が国において、食生活の変化等により食物アレルギーは確実に増加していると言われています。 今回は、原因不明のだるさや治療困難なアトピーなどの原因となる遅延型の食物アレルギーについて説明します。
IgE抗体による「即時型」のアレルギーは、食べ物を摂取した直後(通常30分以内)に皮膚症状(かゆみや蕁麻疹など)や呼吸器症状(喘鳴、咳など)、消化器症状(腹痛、下痢、嘔吐など)などを認めます。そして、場合によっては喉頭浮腫による窒息など命に関わることもあります。
一方、「遅延型」の食物アレルギーは、IgGやIgA、免疫複合体が関与し、食べ物を摂取してから数時間~数日後に症状が現れます。
遅発性アレルギーによる症状は身体全体に及びます。
・消化器症状
消化不良・便秘・下痢・腹痛・吐き気・過敏性腸症候群・腹満感など
・精神神経症状
不安神経症・頭痛・情緒不安定・うつ・頭が重い・集中力不足など
・皮膚症状
湿疹・にきび・(アトピー性)皮膚炎・ふけ・じんましん・肌荒れ・多汗など
・呼吸器系
鼻水・鼻づまり・慢性副鼻腔炎・ぜんそくなど
・泌尿生殖器系
頻尿・尿意切迫・夜尿症(小児)・月経前症候群・おりものなど
・筋骨格系
筋肉痛・関節痛・関節炎・関節リウマチなど
・ その他
不整脈・慢性疲労・倦怠感・口内炎・むくみ・体重増加(本日テレビでも触れていました)など
検査は、少量の血液で行うことができます。 しかし、このテストは、遅発型食物アレルギー可能性を予測するもので、最終的な診断はできません。 この食物アレルギー検査にて見いだされた、可能性がある食物を試験的に少し摂取し、症状に変化があるかどうかを調べることになります。 その結果、特定された食物を、3~6ヶ月制限を行うことが治療になります。 正しい診断と正しい対処の仕方を行うことによって、体調を整えて行くことが大事となります