女医ラポールの心とからだのメンテナンス


広島市中区大手町の女性クリニックラポール院長
by らぽーるきょろこ
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がんに対する 第4の治療 である 高濃度ビタミンC療法

高濃度ビタミンC療法は、がん対する標準療法である、外科的治療放射線治療化学療法に次ぐ 
第4の治療 であるといわれています。 この療法は標準療法を邪魔するものではなく、化学療法や放射線治療の副作用を軽減しますので高濃度ビタミンC療法との併用の相性はよく、様々ながん治療と組み合わせることが可能です。

高濃度ビタンC点滴療法が適応となるのは
(1) 標準的ガン治療が無効の場合、
(2) 標準的ガン治療の効果をより確実にする、
(3) 標準的ガン治療の副作用を少なくする、
(4) 良好な体調を維持しながら寛解期を延長させる、
(5) 代替治療としを希望する場合、          
(6) 標準療法まで時間がある場合          
などです。

 この療法の副作用ですが、極くまれに 腫瘍からの出血 報告があります。その他の副作用としては親指の付け根の痛みや、偽性高血糖の報告がありますが、いずれも軽微な副作用です。 

では、なぜビタミンCががん治療の副作用の緩和に効くのでしょうか?

 ビタミンCの効果として広く知られているのは、抗酸化物質としての作用です。 人は呼吸し酸素を体内に取り込む過程で、取り込まれた酸素の0.5-1% 程度は活性酸素種になると言われています。 この活性酸素種が蛋白や脂質と結合し作用することにより、体に有害なことが起こります。 がんの化学療法や放射線治療では、治療の過程で活性酸素種の産生量が増えます。 活性酸素種の増加、すなわち体が酸化されたことにより、副作用が生じているのです。 ビタミンCは強力な抗酸化剤(還元剤)として作用し、活性酸素種の作用を打ち消すことにより、副作用を軽減します。 

ビタミンCががん細胞に効果的な理由は、以下のように考えられています。

1.過酸化酸素による作用
一度に投与するビタミンCの量が多くなれば、ビタミンCは抗酸化剤(還元剤)だけではなくその逆の酸化剤としても作用します。 この量は50gから100gと言われています。 還元剤であるビタミンCは自身が酸化されることにより、1個の電子(e-)を失います。 この時、失われた電子がFe3+など遷移金属を還元(Fe3+→Fe2+)し、還元された金属が酸素への電子供与体として働きます。 その結果、活性酸素種が発生し、その活性酸素種が過酸化水素を発生させます。 正常細胞では過酸化水素は瞬時にカタラーゼ等の酵素の作用で水と酸素に変換されるので細胞障害は認められませんが、カタラーゼを持たないがん細胞内では過酸化水素を処理できずにがん細胞死に至るといわれています。 これが、ビタミンCががん細胞を死滅させる仕組みです。 

2. HIF-1(低酸素誘導因子)抑制効果
がん細胞は低酸素の環境でも増殖できるようにプログラムされています。 これは、十分な酸素がなくとも急速に増殖することができることを示しています。 低酸素状態を作り出している因子は、HIF-1(低酸素誘導因子)と呼ばれています。 ビタミンCは、HIF-1の働きを弱める効果があり、これにより腫瘍縮小効果が得られると考えられています。

3.腫瘍血管新生抑制作用
ビタミンCそのものに、腫瘍血管新生抑制作用もあることから、腫瘍の増生を防止すると考えられています。

 がんに対する 第4の治療 として注目されている高濃度ビタミンC療法ですが、その施行に際しては注意することがあります。 有効な治療効果を得るためには、ビタミンCの血中濃度を有効な濃度まで高める必要があります。 増殖力が強いがん細胞には、抗酸化物質であるグルタチオンペルオキシダーゼを産生することが知られています。 これが、酸化力で治療する抗がん剤や放射線療法が効きにくくなる(治療に抵抗する)理由と考えられています。 がん細胞内でビタミンCが発生させる過酸化水素を効果的に作用させるためには、ある一定のビタミンC濃度に高める必要があります。 このために、高濃度ビタミンC療法では、血中濃度を測定しながら投与量を決定します。 高い血中濃度を保つため、がんに対する高濃度ビタミンC療法は、一度に多くの量のビタミンCを投与することになります。 多くの量のビタミンCを投与するためには、身体への影響を少なくするために防腐剤が使用されていないビタミンCを使用する必要があります。 安心して副作用がない高濃度ビタミンC療法を受けて頂くために、当院では防腐剤が全く入っていないビタミンCを冷蔵したままで輸入して使用しています。 

 今回は、高濃度ビタミンCを用いたがん治療について書きました。 がんを発症するまでには、体内にあるがん細胞は何年間か隠れて存在しています。 がんの発症を予防する目的でも、高濃度ビタミンC療法は優れた予防医療であると思います。 予防の場合には、25gのビタミンC点滴を月1-2回、行うことが推奨されます。
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by rapport_kykohp | 2016-06-06 07:22 | 女性クリニック ラポールのこと

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